交通事故は、トラックドライバーの不注意だけでは発生しない
これが、トラックの交通事故処理を20年以上経験し辿りついたことです。
私　芳賀俊一が3０年前に入社した会社は運送事業者が作った協同組合で、その業務内容は損害保険会社と一緒でした。

ただ、契約しているお客様は１００％運送事業者で、営業用トラックに特化した任意保険会社なので、交通事故の後始末、いわゆる補償業務を１０年ほど担当しました。
交通事故を解決するのに避けて通れないのが「事故の原因を把握する」という作業でした。
仕事は、トラックの交通事故処理ですので、その結果、運送事業者が事故を起こすとどうなるかという現実が自然と分かるようになりました。
１件１件事故を処理していく中で、ドライバーの業務内容、日ごろの運転に対する考え方、普段の生活態度などすべてのことが、事故につながっているということトラックドライバーが起こす事故のプロセスが似ていることに気がつきました。
更に事故を分析すると、「ただ単にドライバーの不注意だけでは発生していない」ことに行き当たり、運送事業者の内部的な事情にまで関与していかないと事故を減らすことができないということに辿りつきました。
そもそも、運送事業者は、「事故を減らしたい」という切実な思いをお持ちです。
私が事故防止教育を始めたきっかけも、事故が多発してしまうという悩みを抱えた契約主である運送事業者に、何とか事故を減らして通常の業務に戻っていただきたいという気持ちからでした。
そこで、事故が多発している運送事業者へ伺って業務内容を見せていただいき、ドライバー教育の見直しや管理者への指導まで踏み込んで行ってみると、事故の減少が如実に表れてきて、効果があるということが口コミで広まり「再び事故を起こさないためのドライバー教育をしてほしい」と声がかかるようになり、教育の機会がだんだんと増えていきました。
そこで、2０年前から被害者をサポートする補償業務（事故処理）と、事故防止教育という事故を起こさないための業務を兼務するようになり、2012年４月　60歳の定年を機にに、「輸送アドバイザー」として事故防止教育に特化した事業を起こす為に独立しました。

その後「株式会社十研」を立ち上げ、「トラックドライバーを交通事故から守る」ことを第一に活動を始め、その結果、一人でも多く交通事故による被害者が減ることを最大の目的として日々講演活動等を行っております。

代表取締役　芳賀俊一